自作で環境制御システム?!講義と万願寺甘とう部会長の圃場見学by京都オーガニックアクション。

先日【京都オーガニックアクション】主催の生産者向け勉強会に舞鶴まで出向きました。

※出不精の園主がなぜ急に勉強会に!?という経緯はこちらに→【異常が常態化しつつある気候や予測される有機農業のこれからの動きに対して】

 

講義は環境制御について。

環境制御による農業とは、簡単に言うと、ハウスなど施設園芸において、各種の環境因子(温度、湿度、飽差、日射量、CO2、風向き、他)をモニタリングして出てきたデータと植物の反応を照らし合わせて植物生理学(要するには、光合成したり呼吸する植物の生理機能のことを研究する学問)により分析し、その分析を基に自動制御されたシステムを用いることで作物の増収を狙った農業(たとえば、暑くなったら勝手にハウスのサイドビニールを巻きあげたり、光合成量を増やすには空気中のCO2濃度を適切な量にまで引き上げる必要があるがそのために自動で炭酸ガスを流入したり)といったところでしょうか。

こうして書くと、自然の摂理を無視した傲慢な農法、のように見えなくもないですが、実際に話を聞くと、植物生理が背景にあることが大前提でシステムだけが機能していても仕方がない、というあたり、より植物に寄り添った分析・観察を大切にする農法、のように思いました。

 

 

このブームは、近年のオランダ施設園芸によるパプリカ・トマトの超増収状況が日本にも波及してきたからのようですが、今回の講義では環境制御の歴史から、そもそも環境制御とは?というところから、全くよく知らない園主のような文系丸出しダメ農家にも分かりやすい内容でした。

※講師は、昔からお友達の、和歌山【あゆみ農園】の西さんという方でした。もうね、すごい人!!ITベンチャーが前職だけあって、コンピュータには強いのでしょうけど、植物生理についての知識も豊富で、話が理路整然としていて、スッと入ってくる!

 

 

こちらは、西さんの講義を基に先進農家さんが自作した環境制御システム・モニタリング用のセンサー内部)。すっご。

この講義の主内容は、環境制御システムは導入しようとすると結構なコストがかかる、ところがそんなコストかけられっかい!といった農家にも自作でできるものだってあるよ!と、自身が制作してきた例の発表にありました。

…あかん。

コンピュータの話はほぼ分かりませんでした(^_^;)理系脳を鍛えなければ…。

 

農業には、やらなくていいことや無駄なことがたくさんあります。

高度なシステムでなくても、無駄を省き、省いてできた時間を植物を観察し、より良い生育に促すために使う。

当然と言えば当然のアプローチですけど、無駄の多すぎる音吹には、労働が鑑!的なところを言い訳にしていたり、根本的な解決ができないまま毎年同じ無駄を繰り返していたりと、反省しきり…。

※例えばどう考えてもニンジンの水やりのために人員も二人費やして、一反あたり二時間近くも時間をかけるのは無駄。それなら、そこは高いけど、高圧力なポンプを準備して、灌水チューブを使えば、人は他の作業に時間を使える。

作業の無駄な部分を洗い出して、できることからクリアしていかねばなりません、まずはそこから。

環境制御システムについては、山間地で土地の有効利用が難しい地域(大原もそうですよね)でこそ力を発揮する、これからの時代に適したスタイルだなと思いました。

同時に、加算が基本のシステムだけに(飽差が上がるとミスト吹いて空気中の水蒸気量増やす)、大原のように多湿すぎて、減らしたい場合はどうしようもないのか?なくもない天候の時はいいけど、費用対効果としてはどうなるのだろう?

 

いやー面白いね、ちゃんと勉強しないともういろいろついていけなくなりますね(笑)

 

こちらは環境制御の座学の後に、舞鶴発祥の万願寺甘とう(万願寺とうがらしの原種で、京野菜)の先進生産農家、添田さんの圃場見学!すごい!

万願寺甘とうを名乗れるのは発祥の舞鶴、綾部・福知山のみということで、詳しくは【万願寺甘とう】のwebご覧いただければ面白いです。

天敵や環境制御を導入し、圃場の一部を農薬・化成肥料を使用せずに栽培し、その上結果を出して…とやっぱり篤農家さんは本当に尊敬!

いろいろと勉強になります。

パートさんが働きやすいように、とにかく作業はシンプルにしてる、とか。

うちなんて、多品目過ぎて、スタッフは何度聞いても覚えられないような作業内容ばかりになってます。いろいろ考えなおさねば!!

 

 

勉強になりました!

やっぱり漫然と毎日を過ぎているだけではダメです。

問題意識をもって、クリアするためにはどうするのか考えて、で、実際に動く!

…もっと外出て刺激に触れよ。

頑張ろうーっと!

異常が常態化しつつある気候や予測される有機農業のこれからの動きに対して。

いつものことながら夏は更新が滞ります。

2018年の夏は、長雨・台風・日照りがもう何やら覚えてないけど繰り返したのやら何なのやら、農家にとってはとにかくやりにくい天候でした。

大原では、ここにきて台風襲来も含めて、雨雨雨…。土が乾く暇がなく、例年ならば種を蒔き、苗を植えて、秋冬野菜の作付けに取り掛からなければならないのですが…もう嫌やーアルバイトにでも出て稼ぎに行きたい!と半ば本気で思うほどに、畑仕事が進まない、だって土乾かないんやもん。

それを見越して早め早めの対策をとってきてるつもりですが、それでも追い付きませんねー。

去年に引き続き、この秋冬は非常に厳しい状況になってきました。どこの農家さんも似たり寄ったりのようで、別地域の生産者仲間と会うと、マジきつい、という愚痴を言い合う、何とも言えない会話がなされます(笑)

 

、さすがに二年連続になると皆、心が荒みますね…。

 

と、言いつつなのですが、実は音吹は昨年の反省を踏まえたいくつかの策が講じて、不安定な天候においてはそれなりに手ごたえもあったのです。

ところが、七月の連日の日照りが音吹としては一番の打撃、おかげで八月以降に強烈な失速。

失速・不振の大きな原因としては日照りをはじめとした天候不順が挙げられますが、天候をその理由にしていてはいつまでたっても進歩がないですね。対処できた部分もきっとあったでしょうから。

 

百年に一度の大雨!ですとかいつぞやの台風以来の巨大の台風!ですとか、もはや異常が常態化しつつある近年の気候に、来年こそは大丈夫やろー!と高を括っていたら、どんどん置き去りにされて今後の経営が成り立たないような、そんな不安を抱いています。

 

ここ最近のオーガニック業界の動き、先日ある方とお話するにあたり、

「これからは慣行農業やってるバリバリの生産者さんで有機栽培に転換する人増えてくるよ。既存の有機農家の低レベルな技術では到底かないっこないような有機農産物が出てきて、業界全体がガラッと変わるよ」

といったことで、これそのとおりになるやろな、有機JAS取得する農家は今後もっと増えてくるやろな、と同じように考えています。

業界全体としてはとても良いことだと思います。

 

ではそんな流れの中、音吹はどのようなスタイルで今後やっていくのがいいのだろう。

 

同じように、激化する市場に首つっこんで、よりシビアな競争で勝負しにいく?JAS取得して?

いやー、もう後追い過ぎます。そもそも向かない。

 

せっかく消費地に近い農村で営農しているので、もっと消費地の・非農家の人と距離の近い農業のスタイルを模索すべきだと思うのですが…園主がシビアな競争に向かないように人には向き・不向きがあります、園主だけがその気になってもできません。

何か方法を探していかないと、ここ数年は良くてもその後は分かりません。大原で、営農していくにはどんな方法が適しているのだろう。

 

といった経緯もあって、先日ある研修に出向きました。ある研修の話は別記事で記すことにして…それでは。

 

こちら→【京都オーガニックアクション主催、安価な環境制御システムを自作する講義】

「大原探求」にて大原学院の生徒さんを受け入れました。

6月27日~29日の三日間、大原学院の六年生を受け入れました。

「大原探求」という総合学習プログラムにて、六年生は大原内の各事業所で“仕事”を体験します。事業所を通して地域についての理解を深め、また研修先の事業所が大原についてどのような思いでいるのか、を知ることを目的としています。

音吹は今年はじめてこのプログラムに受入先として参加させてもらいました。

 

野菜やお米、お肉を通して農業はとても身近にあるはずですが、実際は近くて遠い存在。実地での研修、しかも、よくある農業体験ではなくて農家と仕事を共にすることはなかなかない機会。こちらも受入を決めた時から、かなり気合を入れていました。

 

 

夏野菜の収穫は、

コリンキー、ピーマン、万願寺とうがらし、ミニトマト、赤紫蘇などなど。

雨が多い三日間でしたので、出荷作業もしっかりと仕事してもらえました。

赤紫蘇やコリンキーは収穫から、パッキングまでは当然のこととして、

さらに、地元の方からの注文をいいタイミングで戴きましたので、大原内で野菜の配達までも!

俗に言うFarm to Table、いい経験~。

 

 

この時期としては作業のバラエティも豊富にそろえられました。

育てていたキュウリを植えつけて、またこれから育てるインゲンの種を蒔いてもらいました。

 

 

農業は様々な人との関わりの中で成り立つ生業です。

音吹の畑に食材を探しにきていたスペイン料理のシェフから話を聞く学院生。

大原の野菜の魅力、わざわざ畑まで出向いて食材を調達する理由、プロとして仕事に接する心構え、など体験期間中、お会いした料理人さんが四人いましたが、それぞれからお話をうかがうことができました。これもいい機会!

 

音吹は、ここ数年、大原や大原の近辺に野菜を出荷するスタイルにしてきています。

販売の方法はいろいろありますが、音吹としては大原に来てくれる人を増やしたい、野菜を求めに来てくれた人に喜んでもらいたい、という理由からです。

農業を通して、地域に貢献できることは何か、地域に何を思っているか、しっかりとインタビューの時間をつくって伝えられることは伝えたつもり。

言葉の端々に聡明さが感じられ、物怖じせずに大人に対して自分の思いを自分の言葉でしっかりと伝えられる生徒さんでしたので、こちらも本気でお話できました。

これから先の人生で、ひとつの肥やしになってくれればいいなー。

非常にいい機会をいただきました!

さて、今日から通常運行、ぶっ飛ばして行きます!

夏野菜本格シーズン突入やでー。

じゃがいも掘りに備えて。

六月下旬。

音吹では、もうすぐ収穫が始まる夏野菜の管理作業、最盛期に入った各種ハーブの摘み取り、草刈り、日々の収穫・出荷準備仕事などが作業の中心です。

その中にぐいぐいっと食いこんでくる作業として、じゃがいもの掘りとりがあります。

これ、けっこうタイミングが難しい。

梅雨時、雨続きで土壌水分が多いタイミングではなかなか掘り上げ仕事を組みこめません。その上、晴れた!と思ったらルーティーンや別の作業を優先してしまい、そちらに手が回らないことが多いという。

しかもしんどいから、鋤(すき)を使って掘るの。腰にくるから。

 

ではどうする?

 

①じゃがいもの植付け量を減らす。

これもひとつの手でしょう。

ところが、昨年わりとたくさん作付けして分かったこと。近郊農業の場合、盛期を過ぎて熟してきたじゃがいもは存外と動く(売れる)。対面販売の利点と言いますが、めちゃくちゃ甘くなってきたよ!ってお伝えすることで、じゃがいもの魅力がポンと跳ね上がるようです、実際熟したじゃがいも、めちゃくちゃ甘いもんなー美味しいよなー。

 

では…

 

②機械の導入。

これか、これしかないか。

じゃがいも掘り取り機というのがあります。

こんなのだよ。

 

この掘り取りのアタッチメント、トラクターに付けたり管理機に付けたりするのですけど、管理機に付けるものとして検討すると…15万円以上する様子。

15万円…

ちょっと無理だ。でもいつか欲しいなー、そしたらじゃがいもの生産量爆増やんか。

 

というわけで、掘り取り用途ではないけれども、管理機に付けるプラウの導入を検討しています。お師匠様の農園ではプラウで掘っていました。

他にいい方法がないだろうか。

考えてみよう。

 

作業のひとつひとつを洗い出して、ほんとにこれ要る?要らない?をチェックしていきます。やらなくていいこと、やっていないか?

例年に比べて六月は、おおよそ同額程度の収入、わりと大きなコスト減が達成できそうな予定。

 

省力化、注力する作業の選定、それらに伴う合理化。

 

必要なことですねぇ。

そうしてできた余剰時間を、

 

 

こどもとの時間にあてられたら、言うことなし!

雑記20180618

先週は久しぶりに朝市以外にマーケット出店。

どちらも、主催者や関係者の方々の個性が爆発していて、ゆっくりと楽しめる良い出店でした。

 

マルシェ、手作り市…いたるところで見るようになって、やや飽和状態に感じることもあります。

 

ですが、

 

流通業者さんや小売業者さんのおかげで回っている経済ももちろん大切であると同時に、

 

作り手と買い手の、直接やり取りできる場所が、いつでもどこにでも暮らしの片隅にぽつっと在ることもまた大切。

 

これがいいで!いや、それはあかんで!これやで!

って、もうそれはどんな色をしていようと、善意の押しつけ的に勧められるのが苦手な僕としては様々なスタイルの暮らし方を選べるのは嬉しいことです。

 

今週来週と、会議がやたらと続きます。もちろん農作業ももっさもさ待っています。

 

やらなきゃいけないことを、やりたいことにするには、もうこれ心の持ち様でしかないぞ!と(我が心を)言いくるめて、ぶっ飛ばすことにします。

 

雨よーい、もうええぞー、じゃがいも掘れねーっす。