厳しい秋冬。

10月前半。

3年前までなら、この時期には秋野菜も収穫できておりましたが、ここ3年間の秋の長雨・低温・日照不足は本当に厳しいです。

そもそも日照不足の環境ではなかなか野菜が育ちません。そして、それ以上に、やっぱり適期逃してなるものか!!と雨続きの9月に無理やり悪条件で作付けした野菜は病虫害が非常に激しいことになっております。

 

 

まず、先日記事にあげまいた、蟻の害!!

音吹では二圃場で被害があります。どちらもアブラナ科キャベツ系のもの。

あんまりにも欠株も多いので、いよいよ改良普及センターに報告しました。

 

 

地際部の茎が食害され、萎凋し、それからひどくなると枯死します。くっそー。

 

お次はこちら。

ある圃場。赤カブや小カブ。

 

パッと見わかりにくいですが…

 

ダイコンサルハムシの食害を受けて、欠株が非常に多いです。

欠株対策に二十日大根を蒔きました。

わかりますかね?

大きいのが赤カブ、小さな苗が二十日大根。

 

ダイコンサルハムシに二十日大根。なんでや、とツッコミたくなりますが、一時期ダイコンサルハムシの姿が見えなくなったんですよ、台風24号が通過した頃から急に。

 

で、これは何やらわからんが、やったーラッキー!と欠株補填にひたすら除草を兼ねて二十日大根の種まきしたわけです。

 

そしたらね…

 

 

 

今、葉ボロボロ。

なにゆえか。

 

わかりますか?

葉の裏にいる褐色の虫。

 

ダイコンサルハムシの幼虫です。ようするに今シーズンの第二世代。見えなくなったのは成虫だけ、土中にはしっかりと第二世代が準備していたわけで、せっかく除草して播種してと動いていた圃場ですが、おそらく一週間もたたないうちに全滅することでしょう。

 

他にも、ルッコラ・赤リアスからし菜、チンゲンサイ、小松菜、そしてビーツが全滅。

 

もうどうすりゃいいのか分からん!状況になってきました。

当然、こうした作物にはそれなりに経費も時間もしっかりかけているわけです。

たとえば、

ビーツはこの春から土づくりに時間をかけて、春作を諦めて緑肥を蒔いて、太陽熱消毒までしたのに。

肥料代、種代、資材代、人件費、すべて諸々合わせたらどれくらいのマイナスになるのだろう…。

 

もう本当に嫌になります。

 

おそらく来年からはこれまでのいろいろを抜本的に見直して対策たてていかないと、三年連続赤字では経営が成り立ちません。

 

 

いやー…ほんとどうしよう、困った。

とりあえず気持を切り替えて、別の作物の種を蒔くしかありません。

がんばります。

少し動きやすくなってきました。10月中下旬まで種蒔き続けます。

2日好天だと思うと3日連続の雨予報でしたり、依然として難儀なシーズンが絶賛継続中。

とは言え、9月前半に比べると、ちょっとは落ち着いてきました。ここまでくると、適湿状態で耕うんする、ベストな時期に種を蒔く、だとか高望みはもうしなくなりますねぇ。

こんな時はビニールハウスがあればこんなに悩まなくていいのに!と思うこともありますが、施設栽培には施設栽培の苦労がたくさんあります。

何と言っても費用回収が大変なことと、台風の脅威に常に気を使わなくてはならないこと。先日の21号の被害はまだまだ記憶に新しい通り、ここ数年は九州を通過せずに近畿にダイレクトアタックしてくる台風の何と多いことでしょう、大原でも台風ごとにビニールハウス倒壊を繰り返してる農家さんがおられて、そのたびに心労お察しします。

…これ、我が身に置き換えたら、気持ちの切り替え、ちゃんとできるんだろうか、もう落ち込みまくります。

その点、露地栽培は作物が様々な理由で作物がダメになっても、ササっと別な作物に切り替えることでロスを最小限に抑えることもできます。

例えば、ダイコンサルハムシの食害で大根が幼苗のうちにやられてしまったら、さっさと諦めてホウレンソウにしてしまう!などなどですね。

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余談ですけど、上述はしたものの…

音吹では、先日蒔いた赤カブが現在サルハムシの被害を受けており、ちょっと迷っています。別の作物を蒔きなおすことが最善やろうなと思いつつも、作業に費やした時間や、さらにもう一度費やす時間を考えると躊躇するものです。あと種代も馬鹿にならないもの(^_^;)

さらに横道それます。

この時期に厄介な害虫としてはダイコンサルハムシ、キスジノミハムシ、ネキリムシ、ヨトウムシ、モンシロチョウ幼虫他いろいろとありますが、ある圃場ではケール、わさび菜などのアブラナ科がトビイロシワアリの食害を受けています。

【トビイロシワアリ】

全国でも被害報告事例がいくつかあり、キャベツなどの地際部の茎を帯状に食害することで作物を枯死させる、と。まさにその様子の食害痕がうちのケールでも見られ、被害株のあたりを掘ってみると蟻うじゃうじゃ。

同圃場はアブラナ科の出来が悪いな欠株が毎年多いなと思いつつ、それについては別要因を想像していましたが、今回の調査で原因がはっきりわかってむしろスッキリしました。

この蟻は西日本にたくさん見られるごくごく一般的な蟻で、引っ越しすることは稀、数万~数十万単位のコロニーを作るとのことで、もうずっと地中に巣食っているのでしょう。

深く耕して巣を潰す、物理的防除が一番だそうで、来季以降に活かせそうです。

それにしても蟻の食害とはなぁ(^_^;)

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施設栽培にも露地栽培にも、それぞれやり易い点、やり難い点があるということ。天候が経営に影響を与える仕事は多々あるでしょうけれども、その影響が良し悪しに直結する仕事ってやっぱり農業の特性だよな、と思う今シーズンです。

とにかく、

10月中下旬までは、雨の日は屋内で育苗仕事、雨上がりは夏野菜の片づけ、少しでも土が乾くや耕して種まき・苗植え!とフルスロットル!負けじと頑張ろう。

 

 

画像は大根の畑。今年はマルチ栽培にチャレンジ。

 

 

こちらは黒大根の苗。

ブラックスパニッシュロング。

 

 

黒皮、中白のほっくり洋大根。

秋冬野菜、楽しみです!

 

 

自作で環境制御システム?!講義と万願寺甘とう部会長の圃場見学by京都オーガニックアクション。

先日【京都オーガニックアクション】主催の生産者向け勉強会に舞鶴まで出向きました。

※出不精の園主がなぜ急に勉強会に!?という経緯はこちらに→【異常が常態化しつつある気候や予測される有機農業のこれからの動きに対して】

 

講義は環境制御について。

環境制御による農業とは、簡単に言うと、ハウスなど施設園芸において、各種の環境因子(温度、湿度、飽差、日射量、CO2、風向き、他)をモニタリングして出てきたデータと植物の反応を照らし合わせて植物生理学(要するには、光合成したり呼吸する植物の生理機能のことを研究する学問)により分析し、その分析を基に自動制御されたシステムを用いることで作物の増収を狙った農業(たとえば、暑くなったら勝手にハウスのサイドビニールを巻きあげたり、光合成量を増やすには空気中のCO2濃度を適切な量にまで引き上げる必要があるがそのために自動で炭酸ガスを流入したり)といったところでしょうか。

こうして書くと、自然の摂理を無視した傲慢な農法、のように見えなくもないですが、実際に話を聞くと、植物生理が背景にあることが大前提でシステムだけが機能していても仕方がない、というあたり、より植物に寄り添った分析・観察を大切にする農法、のように思いました。

 

 

このブームは、近年のオランダ施設園芸によるパプリカ・トマトの超増収状況が日本にも波及してきたからのようですが、今回の講義では環境制御の歴史から、そもそも環境制御とは?というところから、全くよく知らない園主のような文系丸出しダメ農家にも分かりやすい内容でした。

※講師は、昔からお友達の、和歌山【あゆみ農園】の西さんという方でした。もうね、すごい人!!ITベンチャーが前職だけあって、コンピュータには強いのでしょうけど、植物生理についての知識も豊富で、話が理路整然としていて、スッと入ってくる!

 

 

こちらは、西さんの講義を基に先進農家さんが自作した環境制御システム・モニタリング用のセンサー内部)。すっご。

この講義の主内容は、環境制御システムは導入しようとすると結構なコストがかかる、ところがそんなコストかけられっかい!といった農家にも自作でできるものだってあるよ!と、自身が制作してきた例の発表にありました。

…あかん。

コンピュータの話はほぼ分かりませんでした(^_^;)理系脳を鍛えなければ…。

 

農業には、やらなくていいことや無駄なことがたくさんあります。

高度なシステムでなくても、無駄を省き、省いてできた時間を植物を観察し、より良い生育に促すために使う。

当然と言えば当然のアプローチですけど、無駄の多すぎる音吹には、労働が鑑!的なところを言い訳にしていたり、根本的な解決ができないまま毎年同じ無駄を繰り返していたりと、反省しきり…。

※例えばどう考えてもニンジンの水やりのために人員も二人費やして、一反あたり二時間近くも時間をかけるのは無駄。それなら、そこは高いけど、高圧力なポンプを準備して、灌水チューブを使えば、人は他の作業に時間を使える。

作業の無駄な部分を洗い出して、できることからクリアしていかねばなりません、まずはそこから。

環境制御システムについては、山間地で土地の有効利用が難しい地域(大原もそうですよね)でこそ力を発揮する、これからの時代に適したスタイルだなと思いました。

同時に、加算が基本のシステムだけに(飽差が上がるとミスト吹いて空気中の水蒸気量増やす)、大原のように多湿すぎて、減らしたい場合はどうしようもないのか?なくもない天候の時はいいけど、費用対効果としてはどうなるのだろう?

 

いやー面白いね、ちゃんと勉強しないともういろいろついていけなくなりますね(笑)

 

こちらは環境制御の座学の後に、舞鶴発祥の万願寺甘とう(万願寺とうがらしの原種で、京野菜)の先進生産農家、添田さんの圃場見学!すごい!

万願寺甘とうを名乗れるのは発祥の舞鶴、綾部・福知山のみということで、詳しくは【万願寺甘とう】のwebご覧いただければ面白いです。

天敵や環境制御を導入し、圃場の一部を農薬・化成肥料を使用せずに栽培し、その上結果を出して…とやっぱり篤農家さんは本当に尊敬!

いろいろと勉強になります。

パートさんが働きやすいように、とにかく作業はシンプルにしてる、とか。

うちなんて、多品目過ぎて、スタッフは何度聞いても覚えられないような作業内容ばかりになってます。いろいろ考えなおさねば!!

 

 

勉強になりました!

やっぱり漫然と毎日を過ぎているだけではダメです。

問題意識をもって、クリアするためにはどうするのか考えて、で、実際に動く!

…もっと外出て刺激に触れよ。

頑張ろうーっと!

音吹邸まで引取可能な方限定で野菜セット始めます。

七夕も目前ですが、台風も目前ですね。まさかの…。

さて、台風は逸れてくれるのを祈るのみですが、この暑い中に少しずつじゃがいもの掘り上げが始まりました。夏野菜も採れ始めています。

 

そこでお知らせですー

大原の音吹邸にまで引取可能な方限定で夏野菜盛り合わせセットつくります!

里の駅に買いに来るけど、音吹の野菜は一式ないやん!という時など、規格外のハネ品でいいしたくさんあるもの教えてや!という人など向け。ご連絡お待ちしてまーすよー!

 

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音吹の夏野菜セット

以下概要をご確認の上、お問い合わせくださいませ!

☆野菜は以下の中から8~10種類が基本セット、それに加えて採れたて野菜の規格外ハネ品が入ります!←これポイント!

→ナス、ピーマン、万願寺とうがらし、伏見とうがらし、いんげん、紫いんげん、ミニトマト、瓜いろいろ、オクラ、コリンキー、玉ねぎ、じゃがいも、ニンニク、空芯菜、ツルムラサキ、他に加えてハーブ類

☆1500円!

☆音吹邸での直接受け渡し、現金お支払いのみで、発送はいたしません。(引取のタイミングがどうしても合わない場合はお振込先払いにて対応可能です、ご相談ください)

☆資源の無駄遣いを避けたい観点から段ボールは使いません。コンテナに直接詰めてお渡ししますので、袋や箱などをお持ち帰り用にご準備ください!

☆引取OKな時間帯は

火、水、木、金、土→12~14時、17時以降

日は6~10時まで

(それ以外の時間帯は応相談)

☆アクセス方法

音吹邸→

601-1244

京都市左京区大原上野町252-1

①車(上記住所どおりに来ると駐車スペースのない場所へ到達します。すぐ近辺に公園や町内の公民館、とても大きな一本杉がありますが、そこから徒歩30秒かかりません。近隣住民の方の通行の妨げとなるような駐車はくれぐれもご遠慮ください。農道脇に駐車して徒歩でおいでください。特にこの時期は農家は繁忙期のため、農道への出入りが頻繁です。農道の出入り口をふさぐような駐車はくれぐれもしないでください)
②京都バス
停車駅→【野村別れ】降りるとコンビニがあります。上記住所には徒歩5分程度ですが、わりと急な坂道を登ります。分かりにくければご連絡ください。マップ参照。
京都バスホームページ路線図
ページ左下の「17京都駅~出町柳駅~大原」または「19 国際会館駅~大原・小出石」をクリックしてご確認下さい。

http://www.kyotobus.jp/route/timetable/index.html#Map

※京都バス所要時間の目安(交通状況により異なる場合があります)
京都駅から :約1時間
出町柳駅から:約30分
地下鉄国際会館駅駅から:約20分(1時間に1~2本)

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フォームを入力したら「確認」にチェックを入れて
「送信」ボタンをクリックして下さい。

確認

ご連絡お待ちしておりまーす!

 

大原は新緑に溢れています。夏野菜、植え始めています。

苗を育てているビニールハウスが三千院の裏参道、里道沿いにあります。表参道が喧騒でごった返す中も、静謐な雰囲気の中に、地の人の何気ない野良話が心地よく、特にこの季節は生命力溢れる新緑が最高です。

 

 

もみじも、かわいらしい種が。

花粉もひと段落して目鼻にも優しい、農作業するには最も快適なシーズンと言えるかもしれません。

 

少しずつ、夏野菜を植え始めています。

 

 

種を蒔いて、少し大きな鉢に移植して、葉が重なり合い始めたら、一鉢一鉢ごとの間隔を広めにずらして置いておきます。

画像はその、ずらし置き、の様子。

そうすることで、苗が徒長して上に上に伸びることなく、力強く育っていきます。

そうして育てられた苗たちが畑に植えられていく、巣だっていくのは感慨深いものがあります。

実際には感慨深さと同時に、というかそれ以上に、急く気持ちがようやく落ち着く、安堵感の方が大きいかも…。

今年もやっぱりそう。

 

2日の雨前に、ナス類、とうがらし類、トマト類、いんげん類、うり類、赤紫蘇など、主要なものを植え切りました。

ゴールデンウィーク明けに定植本格化か、と思っておりましたが、頼りになるスタッフ達のおかげで一日めいっぱいを定植に集中して一気に終わらせました。

 

ホッ…。

 

残るは、ショウガや落花生、ズッキーニなど。

 

今夏はどうなることやら。

 

楽しみです!