草の、食べ物としての視点~越冬ハーブが元気ハツラツ~馴染みのハーブガーデンへ~の三本です。
《草の、食べ物としての視点》
ここ二週の朝市では、並べる野菜が少なくなってきたので野草を並べていたりします。
農家にとって時に邪魔者である草。あるいは邪魔者ではなくとも、なくてもよいもの。そんな見方がある一方、積極的に草を生やす農法もあります。音吹としては必要とあらば生やすし、必要でなくて野菜の生育を阻害するようなら、あるいは里の美観を損なったり地主さんや周囲がよろしくないと思っておられたり、そうした場合には頻繁な草刈りを心がけていたり。そのような存在です。
ところが、いざ食べ物として草を眺めた時、また違った見方が出てきます。
カラスノエンドウ。
大原では3月下旬にはもう畑で確認できます。マメ科の雑草です。
豆苗のような味、かわいらしい巻きヒゲ、目立つ花。いわゆるピーピー豆のことですね。カラスノエンドウの由来は、鞘がカラスのように黒いから、です。
どこにでも生えているような草ですが、この草、食用としては生でサラダに、炒め物、汁の実やてんぷらなども美味。
似たような草もあります。
カラスノエンドウに対して、小さいものはスズメノエンドウ。カラスノエンドウとスズメノエンドウの中間くらいのサイズのものはカスマグサ。カラス(カ)とスズメ(ス)の間(マ)の草、が名前の由来。
見分け方は、花の色。
カラスノエンドウ=ピンク。
スズメノエンドウ=白。
カスマグサ=淡い青。
ですよ(^^)全部食えますけどね!
食材としてカラスノエンドウを観察した時、大原での旬は、今年は3月末頃だったように思います。4月初旬になると、葉の色がやや黄色味がかってきて、生で食べる時の柔らかさがやや劣ってきます。
この豆類にはアブラムシがつきやすく、そのため草刈りの時にカラスノエンドウをあえて残す人もおられます。これはアブラムシも種類によって好きな植物が決まっていて、一度好きな植物に寄生すると飛び立つことはほとんどないという習性を生かしたもの。カラスノエンドウは花が咲く頃に一気にアブラムシに食害されますね。
普段、農家として野菜を育てることを第一義に考えて畑に立ちますが、そうすると草が野菜に対してどう影響するか、という見方はあっても、この草の旬はいつかという見方にはなかなか至らない。
草の旬。
考えたこともなかったな、面白いものです。
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《越冬ハーブが元気ハツラツ》
草と言えば、毎年ハーブを少しずつ試していますが、今年はようやくと言いますか、畑の中に植えたローズマリーがはじめて越冬してくれました!!
やっぱり高畝にした上にさらに真砂土(まさつち)を床土として嵩上げするなど、しっかりと対策してやったおかげでしょう。
去年、植えた時のもの。木枠で囲って、真砂土!
ローズマリーはたくさん種類がある中でも耐寒性の強いミスジェサップをミサさんはセレクト、これも大原の気候には合っていたのでしょうね。
何にしてもよかった、初の越冬。追肥もしたし、敷きワラもしたし…少しずつ大株に育っていってください(^^)
今日はこんなハーブの植え替えも。
小ネギやアサツキのようですが、これはチャイブ。
西洋アサツキとも呼ばれる薬味ハーブ。これもはじめてまともに越冬(^_^;)株分けは晩秋か春頃に行います。
昨年5月に植えたものを一年越しで植え替えしましたが、それにしてもキレイに、のびのびと育った根っこ!惚れ惚れしました。
植え替えしてもかなりたくさんの株が余りました。鉢上げして大株にまで育ててみますが、それでも余りそうなので、余ったものはコンパニオンプランツとして利用します。
チャイブなどのネギ類はコンパニオンプランツとしてとても有用。
チャイブの根から出る分泌液で土中の微生物の動きを活発にしてくれるそうですが、ほんと?野菜の生育を促進させ、風味を良くするとのことですが、ほんと?
コンパニオンプランティングは科学的な根拠がどうにも乏しく、その効果のほども確認のしようがないので何とも言えない部分はあります。
ですが、ネギ類とウリ科やナス科などのコンパニオンプランティングは、ネギ類に共生するシュードモナス属菌という菌類により、ツル割れや青枯れが抑制されるという研究結果は出ているようです。
ちなみに浅根の果菜類には長ネギ、深根の果菜類にはニラが良く、また排他性の強いトマトにはニラが良いとのこと。…ほんと?(笑)
チャイブはどうでしょうね、試してみよう!
※ちなみにマメ科との相性は良くないので注意。
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《馴染みのハーブガーデンへ》
そんなハーブ日和。
先日の日曜日は朝市そして町内の水路掃除の後、滋賀県朽木の宝牧場でソフトクリーム食べて、近江今津の【グリーンスポットデン】さんでエルダーやペニーロイヤルミントの苗を購入!
毎年この時期に顔を出します、【グリーンスポットデン】さん。ガーデンスペースが拡張していて驚き!まだ完成されていないハーブガーデン、完成に至るまでの中途のタイミングに垣間見ることが出来て勉強になりました。一株あたりあれくらいの真砂土が入れればよく育つのか、なんてね。ローズマリーの達人のデンさん、また遊びに行こっと。
写真はその帰途。
琵琶湖畔で少し砂遊び。波打ち際で楽しそうなこども達、かわいかった(^^)
またね!