Kyoto farmers marketとツキヒホシ縁側マルシェ。

昔、農家巡りをしている時にお世話になった【広川くだもの村】での農体験。

もう収穫が間近だったこともあって作業としては、広いブドウ畑の下草を農用バギーで刈り走ったり、夏野菜の名残を片づけたり、経営されている里の駅でレジ打ちをしたり。

果樹栽培の何たるかについてはあまり分からなかったけど、それでも果樹ってやっぱりこけた時のリスクが物心両面で響きそう、初期投資も半端なさそう、程度のことは何となく見えた。

生半な覚悟では新規参入できる分野ではないなと、遠ざかっていた中、果樹、とはまた毛色が違うのかもしれないけど、柚子が身近にある暮らしをこの秋より始め、何となく脚立にのぼってハサミでパチンとする感覚に楽しさを感じている。

こんなに激しく突き刺さるような棘があること、知らなかったなぁ。

 

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この秋、実はちょこちょことマーケットへのお誘いを受けています。

お会いしたことない方から、どこかで出店している時にお声掛けしてくださった方から、旧知の方から…。

ありがたいことです。
京都大原という消費地近郊で農家をしているにも関わらず、手作り市での出店よりも、 パパッと一気にたくさん売れるような販売すなわち例えば八百屋さんや卸業者さんとのお付き合いを優先することがあります。

外に出張るとその時間分畑が疎かになりますし、既存の取引先さんに出荷するルーティーンに沿うほうが計算できるからです。 (京都の場合、京都ブランドが強すぎて東京や大阪などの大消費地に出荷される農産物も多い。おかげで地元では出回りにくいことも)

高く売れる・楽に売れる・効率良く売れる…そんな経済の枠組みにしっかりと取り込まれたやり方を選択しがちなのは生活があるからに他なりません。

マルシェや手作り市は、農家の立場から正直に言いますと、まぁなかなかに計算が立ちません。

多くの専業農家が、マルシェに出ない。

その理由は、何より出るメリットを(お金を第一に考えると)あまり見出せないからではないでしょうか。

ところで、音吹は毎週日曜日、大原で開催される朝市に出店しています。これも農家が直接売り子として立つ市ですから、手作り市とそう変わりありません。朝市は6時~9時の間、農家にとっての拘束時間は3~4時間といったところです。

朝市は、我々は大原で住んでいるので、居住地内(であり畑もあるから勤務地でもあります)開催で、拘束時間も短くて、かつ売上も計算できる。これは出店するメリットが(何度も言いますが、お金を第一に考えると)農家にとって大きい。

大原の朝市は単発の開催でなく毎週開催なので、業者さんや消費者の方でも多くの固定客の方に支えられて成り立っています。非日常のお祭り、ではなく、日常の一コマ、になっていることが大きなポイントなのでしょうね。ありがたいことです。

とは言え、非日常のお祭り的マルシェや手作り市がたくさんある京都はまだまだ良いほうです。

農業産地では、野菜の値段が安く、また周辺の消費者も自ら農産物を育てていることも多いので、オーガニックマーケット的なことをしても売れない・継続しない、などの問題を多くはらんでいるようです。地元では、いくら高い志をもって栽培してても売れないから、効率的な集約農業をして、大消費地に(中間卸や八百屋を頼って)まとまった量の農産物を出荷するしか販売の方法がなくなっていく、そんな避けられない現実。

では(専業農家にとっての)手作り市やマルシェの有意性とは??

それはもう言うまでもないですが、

・対面でお客さんとやり取りができること、

・同じような志向をもった出店者やお客さんと出会えること(あるいは全く違った志向をもったいろんな人とも!)、

・自分たちのことを知ってもらえること、

・閉塞的な空間で農作業ばかりしてルーティーンに沿って暮らす日々に風穴を開けてくれること、

・自身のしている生業に誇りが持てること(あるいはその逆も)、

あたりでしょうか。

これらは全て、(何かしらその次につながることはあったとしてもその場では)お金で換算できません。

現実(お金を稼いで生活する楽しくない仕事)と理想(お金にならないかもしれないけど楽しい遊び的要素の強い、それぞれの農家にとっての何かしら)のバランスをとることは、農家として継続して生きていくために必要不可欠なこと、なのかもしれません。

この国でいる限りはお金無視して・逸脱して生きていく勇気がないので、結局バランスを取りながらやるしかない、という結論に至ります。そして多くの農家も同じだと思うのです。

でもそれでもやっぱり農家は、多少しんどくても手作り市的なもの、でなくてもいいのですが、直接食べてくれる人とお付き合いする場を何らかの形で持っていきたいもの。

独立自営の家族規模農業から集約的企業型農業へのシフトをずっと提唱していますし、多くの消費者にとっては、そんな問題はどうだっていい、ことであるかもしれません。農家はそれでもやってるでー!楽しくやってるんやでー!って姿を、表に立って見せてこそ伝わるものがあるでしょうし、その逆、お客さんから農家へ何か思いを伝えてくれることも大いにあります。

個人的には、お金を稼いで暮らしを、農的な暮らしを継続させていく大切さを知りつつも、お金がなくても豊かな暮らしは手に入れることができるという、ひょっとして日本の一般的な考えとは逸脱しているのかもしれないけど、逸脱する勇気をお客さんから頂く場、としてこうした手作り市的なところにはもっともっと顔を出して熱を得たいなぁと思っています。

今シーズン、野菜の出来はいまひとつなんですけどね(^_^;)

さ、そんなわけで。

11月10日(木)【Kyoto farmers market(prinz)】
11月20日(日)【縁側マルシェ(大原ツキヒホシ)】

出店します。

よろしくね。

ご近所さんとお酒、ハーブの刈取りなど冬支度。

なかなか引っ越しがひと段落しません。

本格的に寒くなるまでに何とか移ってしまいたいのですが、今年は秋がありませんね。

先日は新しくなった作業場にて、現大家さんやご近所の兄貴たち、そして畑仲間の酒屋さんと呑みかわしました。抜群の発酵具合!の鮒ずしや大原朝市のスモーク、【半升】のおぼろ豆腐を【美山いおり山荘】さんのお醤油で、【いさやん】さんの鯖寿司は言わずもがなの美味しさ、【辻しば】さんのしば漬けは安定の一品、【とり幸】さんの鳥を生で(音吹のニンニクと美山醤油のニンニク醤油で・【坂ノ途中】のウガンダごま油とゲランド塩で)食べ、あるいは焼いて食べました。

ぼくは火鉢をはじめて使いましたが、火鉢でじんわりと温め続けて熱燗、たまりません。

作業場は半屋内なので、時計型の安価な薪ストーブを導入しようかと思っています。冬の作業は寒いばかりでしたが、これからは傍らで薪がパチパチと爆ぜている音を聴きながら、火鉢が熱燗をぬくめ続けてくれてる、…と思うと、楽しみです。

道際から作業場は開かれています。

ふと通ってみたら音吹が出荷作業しとるし、その横で駄弁っていくか酒もあるやん、みたいな開放的なスペースに育っていってくれれば嬉しい。

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はてさて、それはともかく。

そろそろハーブ類の管理作業もひと段落させなければなりません。

 

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レモングラスもいよいよおしまいに近づいてきました。

霜が降りる前に刈取り切って、冬の間に乾燥作業を。

今一つの出来栄えだったタイムや、二年目の更新時期を迎えたセージ、さらに苗も管理してみたいローズマリーなど、いくつか挿し穂あるいは株分けしつつ越冬育苗管理にチャレンジしてみたい今年。

ビニールハウスのビニールを張りっぱなしにする必要があるので、ハウスの補強をせねば。

先日は壊れかけていたトラクターの屋根を修繕しました。

野菜は少ないけど、冬支度は始まっています。

電気やガスがない時代は、より冬への準備はより綿密にしっかりと行われていたことでしょう。

皆さま、風邪などひかれませぬように。