有機物マルチしてラピュタの王族ぶる。

雨ですね。沖縄は梅雨明けしたそうですよ。京都の梅雨明けは例年どおり祇園祭頃でしょうかね。まとわりつくような、高い湿度の日々が済んでも、茹で蛸になりそうな夏が待っています。

あー、いやだいやだ。園主は夏が大嫌いです、暑い、汗かく!

でもまぁビールが美味しく飲める、ね。

…。

そうですね、何でもそうでしょうけど、悪いところばかり見ていたらダメですね。愚痴や文句ばかりで、鬱々イライラとするばかり、周りにも良い影響を与えません。いいところを探さないと…、いいところだけ見るようにしないと…。ふむふむ、自戒です、気をつけよーっと!

さて(^_^;)

時節柄、大原では、柱となる野菜が少なく夏野菜の収穫に向けて管理作業をボチボチと進めているところです。一雨一雨、気がつけば木みたいに大きく育つ草、大変だ。夏至近く、日は長いとは言え、日中動ける時間は24時間のうち限られています。限られた時間を有効に使って、何ができるか何をしようか、日々頭を悩ませます。

スタッフの皆も、園主の無茶ぶりに疲れながらも、ガツッと応えてくれています。これから夏に向けて、精神的にも体力的にもしんどくなっていきます。園主夫婦だけでは、音吹の野菜やハーブが元気に育ちません、スタッフの皆の力があればこそ。

ほんとにありがたいことです。

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ところで、この画像、ご覧ください。

左半分が草取り他管理作業前。

右半分がその後。

 

スッキリ~!

ナスやトウガラシの畑、草にまみれてヒ―ヒーとなっておりましたが、草をとり、追肥をして、支柱を立て、少しずつ少しずつキレイにしていきます。

ナスやトウガラシが育つために、どんな環境がいいのでしょう。

少なくとも、このまま放置してはどんどん背高くなるシロザの陰に隠れて、通気性がよろしくないまま窮屈に育つことになります。必要な草取りはきちんと!

そもそもビニールマルチをしていれば、こんな草ボーボーに育ってヒ―ヒーいうことはないのですが、今シーズンの夏のテーマのひとつとして、【圃場への積極的な有機物の投入】を掲げています。

右半分の画像、ナスやトウガラシの株元はこげ茶色に染まっていますが、これは……

 

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堆肥化された剪定屑。庭仕事の結果、出てくる木や枝葉など植物性オンリーの堆肥です。(画像手前はお察しのとおり落花生です、ナスの株間に落花生)

ふんわりホカホカ、造園屋さんに持ってきてもらいます。堆積させたまま畑で一年間放置しておき、それを掘り返すと山ほどのカブトムシの幼虫が出てきます。

熟し具合から言うと、中熟程度、発酵の過程にあり微生物の活動活発な堆肥です。

音吹では、すぐにすき込む場合に、地力のない畑ではこの微生物活動の活発な状態では作物の根にも影響しそう、暴れ回りそうなので、使用する時は、この画像のように夏野菜の株元に敷いて、そして落ち着かせてから冬野菜の作付け前に畑にすきこみます。

今年は他にも稲ワラや刈り草、ソバガラなど、植物由来のマルチを例年以上に活用していこうと考えています。

ビニールマルチを使用すると、採算効率は上がります。

ところが、何年もビニールマルチに頼って、堆肥を入れずにいると、やっぱり当然のように土の力は衰えゆきます。実感…!

対して、もちろんマルチも使用するのだけど、大原の、昔から自給用に畑を管理してるおじいちゃんやおばあちゃんの畑は、庭から出る落ち葉をはじめ、たくさんの有機物が土に還り、歩いていて楽しい、ふわふわ膨軟な黒々とした畑。

目指すのは、そんな畑。

マルチは使っても、採算性だけを目指さない、合理性だけを追求しない、高生産性だけに特化しない。

そんな畑。

経済の枠組の中に組み入れようとされるがあまりに、経営の数値化、栽培方法のマニュアル化・合理化をはじめたとした部分にばかり目がいきがちな現代日本の農業。

だけど、そもそもこんな小さな、しかも国土の大部分が山林である島国で、広大な面積をもつ他国の農業にどう太刀打ちする気なのだろうか。だいたい農業なんて不確定要素の多すぎる産業を工業と同じように見る必要があるのかな??

それよりも、もっと小さな農、昔ながらの小農が自立できる日本独特の農のスタイルを、懐古するだけではなく、実際に現況に即した形で落とし込んで生業として成立するように(助成金などの一時的なお金のバラマキではなく、)、その方向性やサポートする方法を探して広めたりすることに注力するほうがよっぽど現実的な気がするのだけど…。

いや、それにしても大変なことには違いないよ、それでなくとも食べていけないから多くの方が離農されて村が村として機能しなくなっていく時代ですし。だけれども、それ以上に諸外国と競合するぞ・そして勝つのだ~!!という視点が、より意味が分からないというか…。

農業経営なんて、どれだけ言い繕っても強烈なブラック企業のそれです。超過労働なんて当たり前、園主は丸一日まったく仕事しないで休んでいられる日は、年間おそらく二週間もないですね。帰省と病気療養くらいです。

それでも胸を張って農は楽しいと言えます(^^)

…なんか話が収束しなくなってきました、ツラツラとまとめられずに終わってしまいますけど、言いたいことは何となく伝わりましたでしょうか??(^_^;)

 

土に根を下ろし

風と共に生きよう

種と共に冬を越え

鳥と共に春を歌おう

 

ラピュタの末裔もそう言うてるやん。またね!



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