どん底からちょっと上昇
少し更新の間が空きました。
ここ二週間は園主のメンタルがどん底で、考えることのことごとくがネガティブ…こりゃこの状況でブログ更新したところでろくなこと書けん!と遠ざかっておりました(^_^;)
二年連続で野菜の出来が良くなく、投資した資金の回収ままならない予想のまま、このままでは廃業の可能性も…と就農して以来、一番危機感を感じておりました。ようやく気持ちとしては上向いてきてはおりますが、依然として来春に出費予定の経費をいかにして確保するのか目途が立っておるわけではなく、ないのですけれども、そうは言っても凹んでるだけではどうにもならぬ、とやれることを少しずつやっている状況です。
そんな折にも、いろいろな人が優しい言葉をかけてくださり、あぁほんと素敵な人に囲まれて仕事しているなぁといつも以上に「ありがたやーありがたやー」と感謝すること数多、今後のことを模索しております。
農業はただ野菜を栽培するだけではなく、栽培した野菜をちゃんと販売していくことで生計が成り立ち、継続して毎年毎年やっていけるものです。どうにもこうにも、音吹のやり方は無駄が多い割に利益が少なく、このままではジリ貧やなぁと常々思っておったのですが、何をどう改善していくのか、このあたりをよりシビアに考えていかねばならない時期にきたのかなと実感しています。
この二年の不作は…うん、ほんとイイ機会でした。
で、何となく、こんなふうにしていこうという方向性が見えてきた、という段階です。
何はともあれ、抜本的なやり方の改善をしていくと、おそらく栽培する品目も大きく変わっていくかもしれません。その時はその時で、温かく見守ってくだされば幸いです(^^)
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さてさて、
最近は何をしているかと言いますと、土づくりの見直し、これに尽きます。
結局のところ、これまで音吹は土づくりに時間をかけてきたか、と問われると、例えば堆肥を入れて、緑肥を導入して、いろいろと試してきてはいましたが、それでも一年通して野菜を供給する、収穫する野菜が常に何かある状況をキープする、そのために、土を酷使してきた感はぬぐえません。
ただ購入した肥料を投入するだけで果たしてイイ土ができるか?そもそもそれって有機栽培としてどうなの?という疑念があります。長い年月をかけて蓄積されてきた土の力。それに頼って、そのシーズンにいい野菜を最大限に収穫するためだけに肥料を投入しては、土の力を少しずつ少しずつ収奪していった結果なのやろな、と。
当たり前ですけど、ちゃんと土づくりした!という実感が大きい畑にて育てた野菜の出来は良いもので、実際今年も堆肥を入れて緑肥を入れて、作付けした野菜はイイ感じでした。
ここをもっと大々的に、しっかりと継続的にやっていく!もうこれに尽きます。
当たり前やん、と言われると仰るとおりなのですが、助成金もほとんど使わず、自己資金だけでやってきた音吹としては、なかなか生産量を下げて売上を下げて土づくりに時間をかけて…うーん、それは怖い!やっぱりたくさん作付けや!と短期的なスパンだけで物事を見据えて動くしかできなかった実情があります。だけどそれだけで継続できるほど甘いものではありませんね。
そんなわけでできることから…
例えば、音吹がよく使う資材としてソバガラ、これをソバガラ燻炭にしてみたり。
ソバガラはソバガラで有用な資材ではあるのですが、生施肥だと土の量の10%も投入すると、生育に悪影響が出る実感があります。
窒素飢餓、発芽不良などなど。
燻炭にしてしまうことで、土壌改良効果はもちろんのこと、たとえばアブラムシが嫌がるにおいを発する効果や高アルカリ性資材であることからPH矯正なども期待できます。
…でもなー、燻炭つくるの時間かかるんだよな…。
放置してても簡単にできる、という資材を導入して燻炭作成に勤しみましたが、あまり費用対効果はなさそう、大量に使用するとなると現実性がないように思います。
過剰な生施肥を避けて、このソバガラをどのように有効活用していくか。
今後の課題ではあります。
次にこれ…
落ち葉。
土着菌満載の広葉樹の落ち葉を集めて畑にまく。
大原ですと、車で走って20~30分のところで落ち葉を集めて、約1時間かけて軽トラに満載できるくらい。
いろんな種類の広葉樹の落ち葉。回収作業は心地よくて楽しい!
とりあえず畝間に撒いてみる。
…
うーむ、軽トラ二台分回収してきたけど、これっぽっちかよ、という量。
果たして割に合うのか?
落ち葉はこれまでもたまに拾っていましたが、実際に土が肥える効果をものすごく実感できるものの、時間をかけて回収した割には…少ないなぁ。
大原近辺は熱心な山仕事の結果なのか、びっくりするほど広葉樹が手に入りません。
何台も何台も回収しようと思ったら、ちょっと近辺だけでは足りないように思います。
従って、やってはみたものの、落ち葉も…あまり現実的ではなさそうですなぁ。
でも、落ち葉はこの時期だけのものなので、また行ける時には行きたいものです。
そんなこんなちょこちょこと色々考えてはいるのですが、やっぱり行き着く先は、緑肥のより積極的な導入。こちらが一番現実的なのかなと、落ち着きます。
今年はもう間に合わないけど、10月~11月にかけて越冬春すきこみのエンバクやヘアリーベッチ、また春蒔きベッチや夏蒔きのマメ科緑肥(クロタラリアやセスバニアなど)。このあたりを作付けにしっかりと練り込んで、長期的スパンで見ていこうと。
簡単に、マメ科は窒素供給、禾本科(イネ科の旧称)は土壌改良、が主目的になります。
音吹は、アブラナ科が多いので、カラシナ系統はちょっと連作の関係で避けよう、そして抑制したい雑草が多くあるので、抑草効果が抜群に高く、窒素供給量もガッツリのヘアリーベッチをどんどん蒔こう、そんな具合でしょうか。春蒔きでも6~7月にはじゅうぶんな量のベッチが生育しましたので、まずは来春4月、ベッチ畑がたくさんできそうです。
…
去年も同じような計画練ってたな、練ってるだけではダメ!ちゃんと実践しないと!
とか何とか、そんなこと考えてると先立つものはないくせに楽しくなってくるから不思議です。
うん、がんばりましょう。