滋賀高島、みのり農園さんを訪問してきた!
常に少し先を見てスケジュールを考える農家。
もうしばらくするとぼくの脳内は育苗のことでいっぱいになります。今週は作付けを考えて種を選ぶ予定です。すでに第一弾の種は購入しました。あー、もう春やで!春くるでー!いつから種まく!?堆肥も入れて畑の準備はどうする?!くはーッ!よしハウスやービニールはろう!いよいよ土の香りがしてくるでー!
って、そんなのは…あくまで、脳内の話。
脳内はすでに3月あたりをさ迷っておりますが、現実はまだ2月はいったところ。やめてくださいもういりませんと土下座したくなる週末の積雪続き、せっかくの大原朝市も散々な結果に終わり、冷え冷えの心身と財布をひきずり、予約いただいたものの朝市に来られなかったお客様への配達にまわります。さて、それから後はお楽しみ!
農閑期の、農家さん訪問ー!
今回は滋賀県高島は泰山寺という地域の農家さん、【みのり農園】さまへ。
栽培規模は5反ほど、トウモロコシ・レタス・自然薯を栽培の柱に、時期ごとに旬の野菜を多品目栽培、料理屋さんへの卸をメインに、各地のマルシェなどにも積極的にご参加なさっていらっしゃるご夫婦の農園。
標高200メートルほどだそうですが、山際であるがゆえか冬季は雪に覆われていることが多い様子。今日もしっかり積もっておりました。土が京滋では珍しい黒ボク土。畑土。この土があるからこの土地を選んだと話されておりました。土地チョイスの基準に土!すごい!かっこよすぎる!そういう方にお会いしたのははじめてでした。あいにく雪深かったので雪どかしてまで土触る気分にはなりませんでした(すいません、すでに朝市でぼくの心は折れておりました)が、この地域はもともとは開拓地だそうで、現在も高島市の野菜の大半をこの地域で栽培しておられるのだそうです。ほほー。
先に紹介を。
みのり農園さんはまだ少しレストラン向けの野菜おまかせセットの発送に余力があるそうです。夏の暑い盛りに様々な種類のレタスができるそうで、これは料理屋さんにとってもかなり大きいんじゃないですかー??ご興味のあるレストランさん、ぜひー!→【みのり農園】さん(ちなみに5月頃まで出荷はおやすみされてます)
さて、話を戻します。
ご主人が元料理人さま、奥様が元○○bankの農業法人出ということ(は今日はじめて知ったのですけど)で、お話をうかがうだけでガンガンに刺激を受けました。どのような視点で農に取り組まれていらっしゃるのか。
例えば、土について、栽培品目について、肥料について、種の入手先について、販売のことについて、夫婦での農における役割のお話について他いろいろ。仰ることのいちいちが、わかるわーそれ、僕もそうですー!って納得できます。
お二人のお話は、農を業として見る視点に立脚されているとでもいうのでしょうか、それはぼくの感覚にとても近しくって腑に落ちるお話ばかりでした。そして何より真似したいのは、これはよし!これはダメ!って境界がはっきりしていること。目的がはっきりしているから、なのでしょう。ブレブレの音吹とは違うぜーかっけーな。
面白かったのは、先日訪れた南丹八木【林農園】さんでもそうでしたが、トラクターなど機械は奥様に、力仕事は旦那様に、というスタイルのお話。これは昔の農家と逆のスタイル。新規就農する農家さんって、そういう考えの人多いのかもね!ぼくも同じように考えておりました。どう考えても女性が機械のるほうが体力的に楽ちん。おっさんが悠々と機械のって、おばさんはゼーハーゼーハー鍬ふるってるって前時代的やもんねぇ。とは言え…音吹の場合は、トラクターに妻の足が届かない!!という盲点から断念しましたけどなww
新規就農した農家あるある、楽しいものです。
いやー、農家さんを訪問し、そのお話をうかがうと、その方々のポリシーやスタイルを通して、自分自信の立ち位置・やりたいこと・到達したい場所がどんどん明確になっていきます。それは今の音吹、というよりぼくにとって希求の作業です。
今回も得るものがたくさんありました。どう活かしていこうか、楽しみです。
得るもの…と言えば、音吹スタッフ植前、ボスの指示で、実は先週一週間、ぼくのお師匠さまの農園、九州は大分県の【佐藤農園】に短期研修に派遣されておりました。ボス=ぼく。
(音吹はいずれ研修生を募集する予定です。というか現在もはっきりと定めてはおりませんが、研修生募集中です、ご興味ある方はぜひ。そして【佐藤農園】でも募集中です。ぜひ!)
植前先生、いずれは農園主と同じレベルで農園のいろいろを統括していってもらう予定でおります。様々な面でレベルアップしてほしくて、より厳しい環境での短期研修に行ってもらいました。
どうなる?!どんな具合で帰京してくる?!いろんなものを得てきたはずです、超楽しみにしております。…農業、嫌いになってたらどうしよう?そんな不安も若干ありつつww
さて、今回の写真、みのり農園さんにはカメラを持っていくのを忘れてしまったので、全く関係はないけど、こちら。
あやめ雪かぶ。
赤かぶ。
これ違いがわかります?
赤かぶ、土の中に埋まり過ぎでしょ?赤かぶにとってはこの埋まり具合がスタンダード。逆にカブやあやめ雪かぶはそこまで埋まってしまいません。
同じカブとは言え、在来の色付きのカブはたいていが漬物用途。一般的な小カブは東京金町を在来とする種をもとに品種改良を重ねた結果。カブは野菜の中でも最も品種改良の進んだ“芸術品”という呼ばれ方をすることもあります。
そのあたりに違いを見いだせるのかな、面白いものです。
ではまたね!