新緑に呼応し野菜は動くNo.02苗

作晩の雨音は4月上旬に聴いていたそれとは違った音色のように感じました。降り続いた後の、晴れ続き。畑の乾燥が激しく、ガチガチに固まってきた土にひび割れが目立つようになってきたこの頃に、恵みの雨といったところでしたね。

翌日に投稿します!と前回の投稿で宣言してから3日も経ってしまいましたが、今回は4月末日の苗の様子を。4月中下旬からの植物の生育速度は、先日も言いましたけども、ホントにはやい!

新緑に存在感が増してきて、初夏の気配が何となく漂うようになる時期、植物にとっての生育適温時期。人間が心地よく思える季節は、大半の野菜にとっても心地よく思える季節なのでしょう。

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育苗ハウスの中。

日差しが照りつけると本当に暑くなります。音吹は今のところ露地野菜専門。ハウスは育苗に使っていない時期に何かを植えることがありますが、東京オリンピックが終わって鉄の値段が下がり始めるまではハウスの新築は出来ないなぁ。

もしハウスがあれば…夏はトマト!もしくはインゲン豆!冬はセルリー!もしくは春菊!

やりたいんですけどね(^_^;)

ハウスを建てると言っても、土地を借りている身だとまずは地主さんの了解が必要ですし、何より大原は景観保全の観点からどこでも建てられるわけではありません。

農村景観の維持は、大原に限らず全国の里山にとっての課題のひとつ。維持するための技術や経験をもった年代の皆さまの引退、その後に続くのは団塊の世代、その多くがお給料をもらってのお仕事をされていらっしゃいましたので、あれよあれよと言う間に里や山の機能は失われていくことになるのでしょう。

時代の移り変わり、いいことなのか悪いことなのか、便利になるのはありがたいことだけど、結果として農村が農村として在るがゆえの優位性までなくなってしまうのは個人的には寂しいなぁと思うのですが、住人の皆さまのそれぞれの立場・意向もありますし難しいものですね。

…苗の写真の話と大きくずれてしまいました。

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オレガノ。

ドライにして使われることが多いハーブ。生育は旺盛で4年くらい同じ場所で毎年春になると一番に芽吹いてくるハーブです。

イタリア料理によく使われます。ピザ食べたい(^^)

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育苗ハウスから追い出された苗たち(笑)

20mほどのハウスの。育苗野菜が収まりきらなくなるタイミングがあります。またハウスの中の温度が高く、野菜やハーブによっては暑過ぎるものも出てきます。

そんな場合に、外へ。

レタス類、セリ科ハーブ類を中心に、露地育苗。コンテナを使い、地面から浮かせて苗箱を置きます。

4月30日の写真ですが、その後レタスやセリ科ハーブの大半は畑に植えつけられました。

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必要とあらばこのように鉢上げします。

鉢上げ直後の管理は特に気を使います。幼い苗にとっては大手術ですものね。まぁ何とかなるやろ!少しくらい休んだって大丈夫!と思ってほんのちょっとでも気を抜いた時に、だいたい手痛い育苗ミスが出てきます。

そんな時の悔しさったらないですね。こんなボケは二度とやらない!心に誓います。が、また別のボケをやっちゃいます。そんなボケを繰り返して、要所要所を押さえられるようになってくるのでしょう。

…懲りないなぁ。

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露地でも育てていますがほぼ失敗、苗箱では少しだけ。

赤ジソ!

今年はドライティーにもしたいのでたくさん作るつもりです。何より大原の農産物の代名詞的存在。大原で農業に関わる以上、まともに栽培できるようになりたいものです。

露地育苗の失敗は原因が分かっております、勉強不足(^_^;)来年こそはー!

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こちらは株分けしたペパーミント。株分けとは、例えば宿根草の根を切り分けたものを別に育てあげること。

ガンガン育つミント類を別のところに移植しようと先日ミサさんが株分けしていたものです。

音吹ではアップルミント、スペアミント、ペパーミントの代表的なミントを栽培しています。同じミントと言っても生育にはそれぞれ少しずつ違いが出ていて面白いものです。

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最初に播いたトウガラシ類はほぼ枯らしてしまいました。いつもなら3月初旬に蒔いて5月頃に定植しますが、少しばかり遅れています。4月15日前後に鉢上げしたトウガラシ類。今週から来週にかけて植えられるでしょうか?

植えたいものが山ほどあります(^^)

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一般的な千両ナス。葉色が薄いですね。

植物には生長点があり、生長点とは根や茎の先端部分、細胞分裂を猛烈に行う部分のことを指しますが、ナスの場合、この生長点あたりから葉っぱにかけての色合いが紫がかっているかどうかで生育上必要な肥料の過不足を判断します。

さて、どうしよ。放置します。こちらもそのうち植えるから、野菜の生命力に頼ります。

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緑色のヘタのナスは茎も緑色です。日本のナスは昔から黒いヘタのものが高級品と言われてきたので、緑ヘタのものは在来のものが少し残っている程度だそうです。海外のナスは緑ヘタのものが多いですね。

音吹くは、緑ナス、白ナス、イタリア白丸ナス、ゼブラナス、タイナスを、通常のナスとともに育てる予定です。

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こちらはズッキーニ類。

葉が大きくなるに従って、苗を置く感覚を広げていきます。「ずらし」という技です。こうすることで陽光を葉いっぱいに浴びさせることができ、ガッチリとした苗が育ちます。怠ると、陽光を求めて、隣り合う苗同士、我が我が!と上に上に伸びていきます。結果、徒長したヒョロ苗が育ってしまうわけです。

忙しい時期にこの一手間をかけることが出来るか否か、ついつい放置してしまいがちです。本来やるべきこうした段取りを、多忙を理由に放置した結果、あ、やっぱり良くない、となります。

2年間の研修を卒業して思うことは、サササッと師匠がやってたひとつひとつの段取り、当たり前にこなされていた段取りを組むのが如何に難しく、そして必要不可欠であるか。作業指示を受けて動いているだけではそのすごさの深淵には触れ得ない。

自分で農業を始めて痛感し、そして改めて師匠に敬意を表し、研修生時代におこがましい言動してたな…と恥じ入るのです(笑)

ひよっこには分かんなかったんです、すみませぬ佐藤さん(^_^;)

⇒師匠の農園【佐藤農園】

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イイ感じの苗!

こちらも先日の金曜日、植えました(^^)夏野菜定植の第一弾はやっぱりズッキーニでしたね!

がんばって育ってください。

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すでにもうトマトの香りが漂います。

この1週間が山。グングン伸びてしまいます。こちらも「ずらし」必須。

ミニトマト中心に何種類か育てています。ハウスでたくさんトマト育てたいなぁ。

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もうワキ芽が出ていますよ。産毛もたまんないね、かわいすぎます。

土地には合う野菜合わない野菜とがあって、大原の湿潤な気候、粘土質土壌にはトマトは合いません。

でも育てるのはホントに楽しい野菜。楽しみです。

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これは食用ホオズキ。

食用ホオズキ、ハスクトマト(トマティロやフィサリスとも)も今年はわりとたくさん育てています。

程良い酸味と甘み。

毎年ほんの少しだけお遊びで栽培していましたが、どうなることやら(^^)

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バジル、一般的なスイートバジル。イタリアンクラシコです。

まだ冷凍保存しているペーストがありますが、フレッシュな香りをかぐと、やっぱり生葉でも早く食べたいなぁと思えてきますね!

先日第一弾植えました!

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赤ジソみたいな色のダークオパールバジル。少しスパイシーな香りのバジル。スイートバジルと栽培の要点が似通っていて、姿も同じようになってくるので、バジルバリエーションのひとつとして育てています。

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マイクロバジル。

葉が小さすぎて収穫する気が失せるバジルです(^_^;)

今年は株採りを狙ってたくさん育苗しています。

お皿にのって主張し過ぎないサイズの大きさ、頼りになる面白い奴です。コンパクトな草姿にまとまるためには剪定を上手にしてやる必要があるみたいですが…これは放置だろうなぁ。

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セロリアック。根セロリとも。

その名のとおり根を食すセロリです。かなり突き抜けた姿に育つはず。

生育が…鈍足!さすがセリ科の初期生育速度!といったところ。1000株ほど育苗していますが、やっぱり鉢上げ必須ですね。当分の間、大切に育てていきますね、ご期待あれ。

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爆笑のハヤトウリ(笑)

こんな感じに、実をそのまま半分だけ地面から出して植えるのがハヤトウリ。短日植物なので夏の盛りを過ぎた後、ひとつの株から山ほど実がなります。千成瓜とも言われます。

昨年は育苗を失敗しました。

今年はどうなるだろう?心配です。これはぜひとも成功させたいのだけどなぁ。

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これはジャーマンカモミール。

こぼれ種がポロポロ落ちて、毎年同じ場所で野生のように逞しく育ってくれる光景を想像していますが如何に?!

少しずつティー用のハーブ、充実させていきたいものです。

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和名は矢車草。昔、朝露に濡れた矢車草(ヤグルマギク)の美麗な艶のある姿を見て、ため息が出るほど感動したことが忘れられません。

その上より感動的なのは、この矢車草の別名、コーンフラワー、ある人にとってはこちらのほうでピンとくる?!

そう、これはエディブルフラワーとしてピックアップされていることが多い花です。

要するに、食える!

開花期は今頃なので、種蒔き時期として秋まきが適切。高温多湿がよろしくないから、今回播種した分は…ダメやろうなぁ(笑)と思いながら。

でもやっぱり育てたことのない植物を育てるのは楽しみなものです。

他に金魚草(スナップドラゴン)の種も蒔きました。

いつか、畑の片隅に換金できないけど見ていて楽しい!みたいな花をいっぱい植えられる、そんな余裕のある農家に…なりたいんです(笑)

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最後はこれ!レッドアマランサス!

アマランサスは南米原産の雑穀、これはその赤葉の品種です。鶏頭と似ていますが、同じ科ではあるものの別属になります。だけど姿はホントにそっくりよ。

雑穀としてはヒエやキビの栄養価をはるかに凌ぐ、超小粒のもので、米などに混ぜて炊いたりすることも。

味はほとんどないようです。

このスプラウトが飾り用のマイクロリーフとして近年よく見かけます。小さな頃から赤い葉っぱって、実はそう多くないので、そうしたところにスポットライトがあたったのでしょうか。

種採り用に栽培してみるつもりですが、景観作物としても迫力があって面白いですし、また栽培後は緑肥としても多少は期待できるのではないかと考えております。

緑肥と言えば先日エン麦や矮性のソルゴーを蒔きました。

いずれは作付け面積のうち3分の1くらいを緑肥にあてがった輪作体系をつくりたいのですが、ふふふ、夢は尽きないね(^^)

足早な苗紹介となりました。

時々思い出したように写真を撮ってアップする、だけじゃなくて定期的に畑の様子を見ていただけるような投稿を!心がけます(笑)

またね!



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